Mymed

例の手紙捏造

お題箱より13巻のあくましゅうどうしの辞表の中身(改くんが飛ばして読んだところ)


 さらに、姫へのストーカー行為についてですが、最近は姫の一挙手一投足を見守りたい、全ての蘇生はもちろん、傷の回復も私が全て行いたいと思うことが多くなってきました。初めは間違いなく週1で死ぬ姫を見守らないといけないという考えだけでした。その気持ちがいつの間に邪念が混じりここまで凶悪に育ったのか、私にはわかりません。ただ、ストーカー行為をしていると自覚したのは魔王様とはぐれかまいたちくんとの三人で話した時です。ちなみに姫が相手にしていないのとストーカー行為を自覚して自己嫌悪しているときだったのではぐれかまいたちくんの人形は作っていません。安心してください。
 茶碗蒸しを食べる時間や書物庫へ行く時間を知っているのは、仲良くしていれば普通のこと。入浴時間やシャンプーの残量を知っているのは魔王城で快適に過ごしてもらうためですし、月のものの周期を知っているのは姫の体調のためです。そうやって、自分の中ではすべて理由が説明できていました。しかしそれに気付いたとき、姫を怖がらせるんじゃないかとひどく恐ろしくなりました。大半は姫が教えてくれるものでしたが、裏を返せば私が知っていることを姫が知っていることになります。
 私は年甲斐もなく、一人の男として姫のことを好きです。しかし、同時に悪魔でもある私は欲にまみれていて、姫を独占したくてたまらない。それはガラスの中に姫を閉じ込めて見つめていたいというようなものではなく……、檻に閉じ込めるくらいなら自分が檻になりたいのです。(あ、物理的な意味ではありませんよ。)
 姫との関係についてこれ以上を望んでしまうのはよくないことだと思います。頭ではわかっていても、姫は優しすぎて私は嫉妬に狂ってしまう。それを姫のせいにしてしまう自分も嫌で嫌でたまらないのです。そして、心をかき乱されるのと同じくらい、姫と歩む未来も見える気がします。なんと残酷な想像だろうと思いませんか。絶対に訪れることのない未来を想像してしまうことほど辛く悲しいことはありません。だから、離れたい。そう思ったのも今回の辞職の理由の一つです。
 全てがストーカー行為かと言われるとそうではないと、少しだけ信じたいです。姫はこんな私を許してくれるでしょうか。いえ、許してくれなくてもいいと思っています。それすらも、私と姫を繋ぐものなのですから。


さいごに、と続く。
改くんが飛ばしたところにド直球の告白が書いてあるといいな…☆